机上の耐震基準では生存できない理由
1. すべての構造は 最終的にその構造毎に破壊実験をしなければ 耐震基準を満たしているかどうかは不明である。 2. さらに、耐震基準は 同一の構造でも設計者の方針によって異なる数値となるので 構造解析プログラムを用いてほとんど簡易に算定されている。 3. 基本設計を担う建築家は この構造解析プログラムにはまったく不慣れである。 彼らは専門性によって構造解析を分業する。 4....
View Articleエネルギーが通過した断層面
一度断層となった境界面は 強度が低下するため繰り返し地震を引き起こす。 別の地下に存在する震源断層のほとんどは 地表から観察できない。 断層は、明らかに自然のエネルギーが通過した 臨界面的な軌跡である。 しかし、エネルギーが通過した断層面だけが 地震の軌跡ではない。 自然のエネルギーは バイオスフィア内部の3次元空間を 臨界面的な軌跡を生成する以上に 自在に移動している。
View Article専門分化したエンドユーザ
ほとんどの建築家は 建築コードと構造解析プログラムの 単なるエンドユーザである。 彼らはそれらを変化させることはない範囲の 安全率(safety factor)で建築ビジネスを運用する。 もし、そうでないなかったなら この現在の仮設住宅に関する前世紀の法律を 前世紀までにすっかり陳腐化できていただろう。 ジャンボジェットの翼は ナイアガラの滝の上から 機体を自由落下させてもその翼は機体から...
View Article岩石のように
自然のエネルギーが、未曾有で未知であり そして自在である現象に対して 岩石のように、固定的に固体的に 人間の住居を構造をデザインすることは もはや非科学的である。 すべての岩石は、移動した結果である。 不動と見立てた岩石や大黒柱から 科学的な安全率と安全性は形成できない。
View Article<構造>という言葉の背後
この複雑に破壊されていく構造を、単純に分析することは困難であるが それなしでは人間も権力構造も生きることができない。 <構造>そのものではなく <構造>という言葉の背後に隠れているものを 一つ残らず解放しなくてはならない。 その場合、政治や経済だけではなく、 構造とパターンに関する科学、すなわち数学が関与するはずである。
View Articleアンチ・リダンダンシー
建築ビジネスに於いて 構造設計家は安全率を高くするために 構造計算の結果よりも 数倍の無駄な補強を構造に与える保守的な態度によって 自らリダンダンシーの奴隷になっているかもしれない。 安全率が大きい場合、予測の不確実性が大きいので リダンダンシーという概念を用意したとも言える。 より高く長距離で飛行するための より大きな鳥の翼は 余剰の多さを受容する方法を排除して...
View Articleクリティカル・パスの形成
デザインサイエンスは 可能な解決を退けるような 専門分化した解決方法や批判を破壊するのではなく プロトタイプによって それらを陳腐化する実践行為とそれを支える理論化過程を含む。 その過程で はじめてモデル言語を理解することができる。 その言語形成の能力が 講義や読書などの学習形態から習得されることはないだろう。
View Articleアジア的デザインサイエンス
雨水から、そして生活雑水やトイレの複合タンクから完全に 飲料水を再生し、永遠に循環させるた独自な自律的インフラを設備する 非・資本主義的なモバイル・シェルターは、 西欧文化の圏外にしか生まれないにちがいない。 アジア的デザインサイエンスは あまりにも資本主義に特有な権力構造によるインフラ課金形態を 越えなければならない。 アジア的デザインサイエンスにクライアントは不要だ。...
View Article徐々にではなく、つねに急激に
宇宙の原理の発見によって 産業の次に経済が、経済後の政治によって、 それまでの人々の生活水準に関する種々の制限を 徐々にではなく、つねに急激に突破してきた科学産業史を 政治は無視していることで政治は成立する。 人権や自由は、 エネルギーや食糧と同様に、工業化の諸段階において 徐々に制限されるべきだなどとは 企業にも政府、そしてメディアにも言えないのだ。
View Article構造はその定義と共に崩壊した
解体すべきは、十八世紀以来、構造の幾つかの本質の定義に使われてきた 特性、アプリオリな固体的概念、安全性、経済性、耐久性などの総体である。 構造の定義の重要さは、想定した範囲内では崩壊しないと断言してきたことよりは、 むしろ構造の定義は、構造の発見によって つまり、シナジェティクスによって、たやすく覆されたことである。 構造の定義は、構造の発見の後にやって来たのである。...
View Article浮遊する構造
構造物の基礎部分が大地に依存するかぎり そして、大地にその構造物のすべての自重を流し続けるかぎり すべての構造は、マントルに浮かぶ大地につねに浮遊しているのである。 不動産を支える疑似構造学が 注文住宅のオリジナルデザインによって 建築ビジネスに埋没している間に、 外洋の荒波や乱気流でも 破壊されないで快適に浮遊する空間構造は すでに開発済みだ。 船舶や航空機以外で大気圏内を浮遊し移動する空間構造は...
View Articleシナジェティクス3へと続く
驚くほどシナジェティクスが枯渇していると感じ デザインサイエンスが21世紀で もはや望ましいものでないとするなら クリティカル・パス方法を更新し 新たなデザインサイエンスを発明するか シナジェティクスに代わる 別のシナジェティクスを発見しなければならない。 さもなくば、バックミンスター・フラーなき 1983年以後の停滞した余分なものとしての シナジェティクス3に違いない。 シナジェティクス3の探査が...
View Article矯正する空間
住宅の空間機能は人間の意識を 矯正する空間になるばかりか 精神病を発現させる可能性が高い。 仮設住宅でその隠れた機能は 短期間に、そして 最大限に現実化する。 本来の空間機能は 物事の在り方に気づき、同時に自己との関わりを向上させる。 自分を住み家を、自分で作り出し 自分で管理し、修理できない哺乳類は 人類だけである。 住み家制作を専門分化し、その所有のみに従事したのは 怠惰に矯正された結果である。...
View Articleシナジー再考
人々がシナジェティクスに対して求めることができるのは、 非論理性の未知そのものからである。 そして、現実的なフィジックスと非存在なメタフィジックスとを、 真実に等価な一つのビジョンの中で 一つに統合する操作主義によって、 世界の本質を捉え直す可能性が開かれるのである。 等価な一つのビジョンの段階と シナジー現象の現実的な複数の経験と発見とは 互いに相補的である。 非論理性なきシナジーは...
View Article知られていないクリティカル・パス方
クリティカル・パス方は、 様々な困難な課題に関して可能な解決が与えられる条件を列挙して序列化し、 その課題を構成する諸要素をすべて相互に定義づけることである。 まだ知られていないクリティカル・パス方は存在する。 それは、種々の解決方法がより効果的な方法をもたらそうとする課題において 課題そのものが解決方法によって 誘導され転位していく方法である。 揚力とは...
View Article緩慢な死の予告
基地の経費のすべてを負担している政府の行為が 増大する富の漸進的な固定化であるように 仮設住宅による一時的被災者救済の形態が貧困化の主要な原因であり その獄舎建築的デザインで矯正されていく仮設空間による共同性の破壊こそ あらゆる生産的な富の緩慢な死の予告なのである。 寝室と庭のない固定化された仮設住宅の建造と撤去(その後は海外に輸出される)は いまや定番化した もっとも醜い建築ビジネスである。
View Articleメタフィジックスの段階
シナジェティクスが原理的発見の場を生成すると共に、 デザインサイエンスによって 知性、行動、知覚や感性という全体を拘束する 生産的選択に関わることが可能になる。 そのすべてによって原理的選択という メタフィジックスの段階にいる。
View Articleグランチの黄昏
原子力発電所を54カ所も製造し、 究極には技術的にも政治的にも不可能になり 管理不可能な永続的な破壊力を持つ200トンのウランの核反応を 地下で地下水で冷却し維持することしかできない以上、 医学によって平均寿命を調節できるばかりか 生物を繁茂させ、DNAを改造し、 社会全体を統御し弾圧し抑圧もできる政治権力構造は 廃れただけではない。 人間的な主権から完全に逸脱したという正しい認識を...
View ArticleG7のデフォルト
デフォルトとは、成すべきことが成されない状態を意味する。 権限があるにもかかわらず 何もしない人々を自由に批判できるが 彼らを罰することができない構造こそが 中国、ロシアが参加しない西側諸国における 非公式な「世界政府」を支配する 法律家資本主義のデフォルトだったのである。
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