塩素社会
「現在の下水システムに関するすべての基本的なデザインは、 紀元前2,500年頃にインドで発明される。 それ以来、本質的に改良したものはいない。」(RBF) という概念が都市を支配し形成している。 現代の衛生の概念が、塩素に依存する社会構造を形成し、 都市と農村から微生物を排除しているのである。 日本の塩素の生産量は2兆円であり、 ソーダ工業(つまり、グランチ)の生存にとって...
View Article点、線、面という3つの視覚言語から
剛性と強度を備えた剛構造や 固有周期を長くして構造全体の剛性を低くする柔軟構造という概念から遊離した 弾力性、表面張力(膜力)、張力などの概念によって これまでに見えなかった新しい構造とパターンがやって来る。 シナジェティクスにおいて、 面は、テンセグリティのように構造の構成要素ではなかった。 点、線、面という3つの古代ギリシアから引き継がれた視覚言語が、...
View Article直観と幾何学
神聖幾何学が神秘について直観的に語りうることは決してないだろう。 なぜなら、幾何学の神秘を保留しているのは直観のほうだからだ。 電磁誘導は、磁束が変動する環境に置かれた導体に電位差(電圧)が生じる現象である 電流(=思考)がつくる磁場の変化で新たな誘導電流(=直観)が生じる。 直観は、電磁誘導の結果であり、磁場の変化が新たな思考を生む。 シナジェティクスは、21世紀の直観誘導幾何学である。...
View Article形態と素材を超えて
デザインサイエンスの役割は、 可視的な形態に、形態からは推測できない見えない機能を付加すると共に、 形態に抗した重さのない機能による<非物質化>の段階を示唆することにある。 シナジェティクスは、原理というメタフィジックスへの誘導によって 形態と素材を相互に打ち消す力を持っている。 形態と素材は、つねに掛け替えられる。 ——–核子の交換によって、異なった原子核が生成し、または消滅するように...
View Article非物質化への無限性
シナジェティクスは、シナジーを体系化したと思われている。 シナジェティクスという 数学的・科学的的経験の意味と構造を理解するために、 古代ギリシアの数学者、天文学者による地球を外から見る球面天文学と 黄金比と共に無理数、そして球の半径から表面積と体積を求める法則を発見し その思考のプロセスをモデリングしたピタゴラス、 1596年に『宇宙の神秘』を出版し、プラトン立体と球面天文学との...
View Article続)非物質化への無限性
大円上に形成されるすべての弦は、球面上の2点間の最短距離の さらなる最短距離となる。 大円軌道上にある弦のみによって形成される総三角形化は、 ジオデシックドームの直径の飛躍的増大だけではなく、 構造材としてのストラットとジョイントの重さにおいて、 単位体積あたりのそれら部材の重量を加速度的に軽減しながら ジオデシックドーム全体の剛性と強度を増大させることが...
View Article方法の実験
社会学、心理学、そして文化人類学や建築、数学においても 単純な構造という言葉の背後に隠れているものを 一つ残らず解放しなくてはならない。 それらが、同じ構造を意味していないなら。 少なくとも建築における構造は、 テンセグリティが発見されるまで科学的に定義されていなかった。 定義から学ぶべきではなく、 実験から開始すべきでもなく、 実験の条件を再現して、...
View Article有限責任
構造物が基礎部と融合して一体化した構造デザインは 航空機や船舶、そして宇宙船の構造以外に未だ存在しない。 そもそも動く構造には、分離可能な基礎部が存在しない。 不動産としての建築構造は、免責の概念に基づいて設計されている。 地震による建物の崩壊による人間の圧死への免責とは、 地震における予測不能な波動エネルギーに対してではなく、 基礎を必要とする建築物の前提条件における...
View Article無限責任
森は一つであり 樹木は、分離して数えられないように 森の樹木の構造デザインは 森に対する無限責任に基づいて再生的にデザインされている。 台風によって倒木した場合も 自然発火で森林火災を起こした場合ですら 森は移動して生き延びた結果である。
View Article自己修練(self-discipline)
プラトンの正多面体モデルは、宇宙を構成する元素群を意味していた。 元素の概念は、大理石を多面体化した固体(solid)から開始された。 モデル言語は、自己のテクノロジーの習得プロセスにおいてもっとも発見されやすい。 しかし、モデル言語は、単純な3種の形態様式(solid、surface、wireframe) または、それらの組合せから生まれない。...
View Article続)自己修練(self-discipline)
暗黒時代の固体概念からの脱出には、概念の牢獄化を管理していたキリスト教会が 隠蔽してきた幾何学(=球面三角法)の解放を意味している。 天体の位置や角度の計算に必要な球面三角法は、 地球を外部から観る行為から生まれる。 レオナルド・ダ・ビンチの独創的な木製のフレーム構造体(ダ・ビンチの星)には、 面(face)は存在しない。...
View Article風とテンセグリティ
昼となく夜となく 風が強い日に 庭に係留した直径2mの球状テンセグリティから 断続的な低い共鳴音と高い共鳴音が 交互に、そして時折、同時に聞こえてくる。 固有の長さからなる弦の振動が 互いに分離したアルミパイプを支持しながら それぞれの空洞の内部で共鳴しているだけではないのだ。 テンセグリティ自体が 圧縮材と張力材の相互作用によって固有な振動数を形成し 風による振動が固有振動数に近づくにつれ...
View Article最初の素材
構造への尽きない興味は 最初の素材とはまったく異なった物質にする 統合力の見えないプロセスにあるに違いない。 構造は、非物質化に誘導しようとしている。 つまり、統合力そのものを 取り出すことは出来ないという現実に。
View Articleクロノロジー(chronology)
バックミンスター・フラーが デザインサイエンス革命の実践方法において 自ら革命と定義したとき、 彼のデザインサイエンスとシナジェティクスの講義を理解して 彼と直接コンタクトした世界中の学生の名簿を、フィラデルフィアではなく ロサンゼルス時代のフラー研究所のアーカイブで見たことがある。 そこには、六千名のリストがあった。 私の名前も日本の古い住所のままでそこにあった。 片方向的なフォロワー(追従者)が...
View Article平均的な革命
「宇宙はテクノロジーである」そして「物理的宇宙は、 それ自体がすべてのテクノロジーを生み出している。」 このフラーの確信によって、 あらゆるエネルギーの無料化を達成できるテクノロジーを 支配する世界権力機構が科学者フラーを徹底的に孤立させた。 なぜなら、すでに発見された宇宙のテクノロジーに依存すれば、 「個人が必要とする(もの)はすべて、すでに支給されている」 という事実が露わになるからである。...
View Article続)平均的な革命
銀河系はすべての元素を、 より平均的に分布しようとしている。 われわれの身体を構成する元素が 太陽の元素組成に接近しているのは、 太陽系の質量のほとんど(99.9%)は 太陽が占めるからだ。
View Article白眉に曝す(expose)
白眉に曝された(expose)陰謀論は、構造を除外している。 構造に関するかぎり、真理のみが支配する場から これまでの構造は生み出されていない。 社会全体を統御し弾圧し抑圧する政治権力構造を含めて 攻城兵器と防衛城壁(defensive wall)的な特殊な構造を批判することが、 何よりもクリティカル・パスの切迫した課題である。 生存のための構造は、攻撃と防御に明け暮れた発明家による構造ばかりだ。...
View Article反・建築コード(building code)
自動車のハンドルの左右の位置が、走行ラインの反転や 交差点内での異なる交通法規を生むように、 構造から空間をレイアウトする方法や そのインテリアデザインなどによって 建造物の内部での動作や姿勢に関する習慣が生まれる。 思考方法や感情が人間の身体に対して 物理的に医学的に異なった影響を生むように。 形態と建築コードの相補的な関係をパラメータ化することで...
View Article道具と素材
局所的に従属化した種々の固有な方法を その場から転位させ 予測できなかった効果的な方法を思い描き 再びその場でその機能の存在を確認できた場合、 局所的な分析に先行する 工学的方法の批判に基づいた発明に留まることなく 原理にまで遡ることができることを証明する機会なのだ。 つまり、もっとも効果的な方法は 入手可能な道具と素材だけでは解決しないのだ。 一般的な道具と素材は、...
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