引張力を記憶する釣糸
大きな魚を釣った釣糸は その引張力を記憶している。 釣人にではなく 釣糸には より大きな魚に備える時間と経験を 与えなければならない。 経験のない釣糸は急激な引張力で破断し易いという メタフィジクスが釣人に形成されるまで。 大きな魚を釣った釣糸
View Article「上・下」「左・右」 「表・裏」
空間とはまさにわれわれが置かれている現実であるが、 非同時的に内部を外部化した可視的かつ不可視の存在である。 思考可能な現実はつねに 外部を外部化する行為から成り立っているかぎり、 空間は「上・下」や「左・右」 そして「表・裏」のような概念からは説明できない。 素粒子から銀河系まで 空間は互いに軸回転している。 軸回転するPolyvertexia 1989 シナジェティクス研究所 梶川 泰司
View Article定年制の起源
1975年米国で物理学博士号を取得した科学者は 9千人であったが仕事を得た人は僅か2千人であった。 教育投資をしても失業するから 先進工業国では定年制が廃止され、 人々は車や住宅それ以上に 自分の生命に保険をかける習慣が生まれた。 日本の定年制は奴隷制の変形である。 1887年日本海軍の火薬製造所が55歳の定年制度を設ける。 東京第一陸軍造兵廠大宮製造所集合写真 (1945年8月)
View Article経験と理解は非同時的
視覚と聴覚には伝達速度のタイムラグがある。 経験は非同時的である。 理解も非同時的である。 学校の学習はつねに同時的である。 分断して征服する人々はつねに非同時的である。 Simultaneous and Instant Are Nondemonstrable: SYNERGGETICS RBF 1975
View Article反・収穫逓減
より大きく作れば作るほど、 単位体積あたりの重量が減少して強度が増加する シナジー原理を実践する時、 私は構造計算を信じない。 生産システムの生産性の限界を追究する 経済学の「限界主義」に適応して より大きく作れば作るほど、 単位体積あたりの重量が増大する構造計算は時代遅れである。 台風の季節が再びやってきた。 熱帯低気圧が地理的境界線を越える時、名前が変わる。...
View Article空域なき無人偵察宇宙機
問題解決を自分以外の人間に頼むことができて、 しかも安く早くうまくやってくれるとしたら、 自分が失敗する経験がなくなる。 専門分化の主目的は、 知識の分割と独占にあるのではなく、 専門家にならなくとも 知的に強欲に暮らせる幻想を人々に選ばせることだった。 そのために専門家は 空域なき無人偵察宇宙機を開発した。 アメリカ空軍の無人宇宙機X-37Bが約2年に及ぶ国境なき宇宙空間でのスパイ活動を終えた。...
View Articleシナジェティクス元型論
神話学には元型という概念がある。 哲学的な形相のように、 人間の集合的無意識の観念が特定の形式で想起されてきた。 シナジェティクスは 宇宙の構造とパターンの元型を物質化する過程で テンセグリティ構造を発見した。 インテグリティ(Integrity)の可視化は 自然を観察する行為からではなかった。 Nucleated Cube: The “External” Octahedron...
View Article『男性・女性』
男性と女性の差異はしばしば差別化の理由にされる。 女性化する男性と男性化する女性は存在するが純粋な女性と男性は存在しない。 男性と女性は非相似的で 非鏡像的であるにも関わらず 女性は連続性に男性は非連続性を種族として維持するように 相補的機能がデザインされている。 ジャン=リュック・ゴダール監督作品「男性・女性」(1966年フランス)
View Article情報共有に対する逃走行動
情報を共有する友達において、 次第に良い友人ではなくなるのは、 目的意識よりも情報によって、 互いに結びついている場合である。 情報共有は互いに御するための手綱に変化する。 なければもっと自由だと感じる時こそ 外側手綱核という脳領域は嫌なことを鋭敏に検出して 将来の行動を適切に変える時だ。 京都大学霊長類研究所
View Article最初の遠隔技術(Remote technology)
圧縮力は局所的で 張力は全体的に機能する。 学習は部分的で 理解は全体的に機能する。 念入りに作られた概念は システマティックであるがつねに部分的である。 完全な機能を具現化してきたのは 手と頭との想像力である。 動作の遅延がなく、 触覚の伝送もできる最初の遠隔技術である。 遠隔操作の二足歩行ロボットの開発では 二足歩行のアルゴリズムを絶えず修正し 現実世界で自らの想像力をテストできる。
View Article無為自然 =Doing everything with nothing
モバイラーほど誰かと繋がっている。 真のモバイラーなら 全天候性の自律型テンセグリティシェルターで 太陽系の誰かの裏庭に静かに住むだろう。 無為自然に接近するために 水とエネルギーと食料を自律的に生産するシステムは それ自体劣化し難い。 人間以上により無為自然と繋がるだろう。 無為自然とは、 Doing more with less から Doing everything with...
View Article軍産複合体(Military-industrial complex)
嘘は事実を変えるが 嘘を言って生きると頭が悪くなる。 一方正直に生きると貧乏になる。 宇宙と自己の関係から共に考える時、 宇宙の会計学を言葉にできる代わりに お金という富は蓄積できない。 真の富を奪う私企業と軍隊 および政府機関が形成する軍産複合体が ますます優勢になる時、 嘘が大多数になる。 1961年、アイゼンハワー大統領が任期を終えテレビ会見した時、...
View Article重曹+みかん=食用
重曹は洗剤と違って食用であるから、 調理後に器具に重曹をスプレーをするよりも 使用する前にスプレーすれば、 クリーニングは驚くほど短時間となる。 付着した重曹の表面に形成される新たな油汚れが 重曹と反応して石鹸を作り、 その石鹸が調理器具の表面の汚れを 次回の調理前までに自動的に落とすからだ。 私の子供時代は洗剤は不要だった。 重曹+みかんの皮で重曹スプレーを作る
View Article閉じた空間での食事
裏庭から都市に移動して仕事をしていると 都会人が水と食料とエネルギーを買うことが奇異に見える。 湧水と焚火で調理できないことを不満に思ったからではなく、 私にとって外食とは、 家庭以外で食事をとることではなく、 天気のいい日に外で食事を作ることである。 太陽から遠ざかる閉じた空間の内部で 食事を作るかぎり内食である。 7月4日は、楕円軌道面に存在する人類の遠日点
View Articleもろみ酒
失敗のないどぶろく作りは、 冬ではなく梅雨の季節が発酵の最適温度になる。 概念は局所的だ。 知っていることだけで全体は理解できない。 学んだことからシナジーは作用しない。 宇宙は、未知(unknown)と自己とのシナジーによって はじめて存在する。 つまり、もろみ酒は自然のデフォルト実験だ。 もろみ酒は自作に限る。 梅雨の季節が発酵の最適温度
View Article情報の組織化の目的は地球惑星の電力ビジネスとの統合
ウェブ上で使用可能な膨大な量の情報を組織化する グーグル(Google)は、 10の100乗を指す「googol」という数学用語が語源であるが、 2週間分の心臓の鼓動数は10の6乗であり 一光年の距離ですら10の28乗である。 最大の銀河の直径でさえ10の40乗である。 情報の組織化の目的は 全地球惑星の電力ビジネスとの統合にある。 ブラックホールの直径は、太陽の170億倍の質量...
View Article除菌マニア
雑草という名の植物は存在しないが除草剤があるように、 雑菌という名の微生物は存在しないが除菌・消臭剤がある。 それらの香料成分以外に除菌成分からも新たな毒性が発見された。 除菌マニアが好む除菌・消臭剤は、 身体内部の100兆個の微生物システムを確実に破壊している。 「ニホンコウジカビ」は日本の国菌 (学名:アスペルギルス・オリゼー Aspergillus oryzea )...
View Article仕事と雑用の境界線
単純な道具ほど、 異なる用途(ユーティリティ)が共存する。 ナイフはキャベツも切れるが鉛筆も削れる。 コンパスは円を描くが2点間距離を測定する。 優れた道具は異なる機能を非同時的にこなせるのである。 宇宙パイロットに雑用はない。 全ての仕事を統合して実行しなければ、 火星では生存できないだろう。 地球サバイバルでも仕事と雑用の境界線は消失する。 1着12億円の宇宙服の洗濯はだれがするのだろうか。
View Article熟考と秩序
試験のためとか自発性のない学習には多くの情報が必要だ。 より多くの情報が必要なくなる段階を経験することが学習だ。 より熟考するにしたがって情報はより少なくなる。 秩序の発見は部分を統合する全体が形成される瞬間だ。 その後に無関係な情報が排除される過程が続く。 夜明けを待つプロセスは、 暗闇ではなく、美しく繋がった星々で満たされている。 それに気づけないのは、 夜空を見る習慣がなくなったからだろう。...
View Article雲平線の彼方に
夜明けを待つプロセスは、 暗闇にはなく、 美しく繋がった星々で満たされている。 それに気づけないのは、 都市の過剰な光からではなく、 澄んだ大気と、 夜空を見る習慣がなくなったからだと思っていた。 光と闇の対称性がない場所に 光は沈むばかりで、 雲平線の彼方に夜明けは来ないのだ。 地球と宇宙の境界線、雲平線の彼方に日が昇る「夜明け」 写真家 山内悠 氏
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