二つの現実
貧乏が最終的なバイオスフィアの現実としては存在しないように 金持ちも存在しない。 過剰と欠乏の概念をコントロールする記号テクノロジーが存在するだけである。 より働かない自由は奪われ続けている。 無管、無柱、無線、無軌道のモバイル・シェルターの生産によって ユーザは二つの現実の悪しき相互作用から脱して <宇宙エコロジー>を発見するにちがいない。
View Articleキノコ雲の外破と内破
2009年7月9日 の<犬のしっぽブログ>から再び引用 真空管が破裂することを、内破(implosion)という。 内側に向かって爆発するという意味である。 この概念は、正しくない。 内破は、重力現象として見るべきである。 ヒロシマの原爆は、空中爆発(explosion)であったから 爆発と共に強大な球状空間が真空化され、 ついに、内部に強力な吸引力が発生した。...
View Article生活器(livingry)
エスプレッソマシーンは器具、 ノコギリは道具、 旋盤は機械である。 戦車は武器で モバイルシェルターは生活器である。 生活器はもっとも不足している 宇宙で効果的に生存するための大気圏内用の宇宙船である。 ☆ バックミンスター・フラーは武器(weaponry)に対抗して 生活器(livingry)を造語して対抗した。 生活器(livingry)という日本語訳は...
View Article有機的概念
実際どのような形態の上にも<有機的>に配置される張力の相互作用には、 連続性が存在するが、その連続性ゆえに、 そのメカニズムとシンメトリーにおける分類がはじめて可能になる。 その分類によって、身体や生物の構造への類比も相同からも発見されなかった事実が 認識され、いまやテンセグリティを過去の構造から完全に離脱して特徴づけている。 前例のないそれらの<構造とパターン>は、...
View Articleユーティリティ (Utility)
有用性に相応しい思考にふけることによって 気がつくと自分を超えた思考領域に入ることがあるのは 有用性<Utility>なくして どんな発見も発明も存在しないからだろう。 有用性は、まだ解決されていない<問題>の中に潜んでいる。
View Article構造デザイン
「原理には重さがない」という科学的概念を メタフィジカルな思想とのインターフェイスにすることによって 飛躍的な構造安定性と強度・剛性をもたらす 質量のない数学的なパターンを構造デザインの対象とする。 その方法論は、直観による絶えざるモデリング以外には存在しないだろう。
View Article相転移としてのシナジェティクス
宇宙での存在比から 水素、ヘリウム、酸素に次いで豊富な炭素は 元素の中でも最多の4組の共有結合機能を形成し それゆえに、ダイヤモンドからグラファイトへ変化したり フラーレンやカーボンナノチューブに変換できる。 シナジェティクスがもたらす強力な機能は、 シナジー作用と同様に どんな経験や知識からも推測できない全体の働きによって 最初の自分とは違った存在に相転移するという物理性にある。...
View Article構造について
宇宙の不変的な<構造とパターン>のモデル(model)のほとんどは まだ未発見であるが 建築家は物質に関する構造モデルを発見してこなかった。 建築家は、<構造は、クライアントの好みに応じて構造を変えることができる>と いう誤解を与え続けている。 それは外観上の形態(form)デザインにすぎない。 合金とその構造は絶えず発見されてきた。 試行錯誤のみの方法で。...
View Article転石(Rolling Stone)
誰かに転がされている石に 苔はつかないが、いずれ丸くなる。 最初よりも小さくなって。 だれも4面体状の巨石を見たことがないが どんな転石も4面体の過程を経ているだろう。 丸くなる前に。
View Articleエネルギーと食料の受容体
人間の生活空間を維持する構造は ヒトという哺乳類の持つ生物学上の特性とかかわっているかぎり、 持続する経済活動に必要な 休息するための物理的な窪みに 合理的に構築されるべきである。 その窪みとは エネルギーと食料が生産され、保存されなければならない 宇宙の受容体なのだ。
View Articleプロトタイプ
自然の原理の探査によって 発見されたアイデアからプロトタイプをデザインする方法は 無限に存在するはずである。 そのプロトタイプが公開されれば その場しのぎの独占欲に満ちたアイデアを圧倒することは明白である。 シナジェティクスと相補的なデザインサイエンスのテクノロジーは、 時代毎の新素材によって陳腐化されないにちがいない。 真のプロトタイプとは 重さのないメタフィジカルな鋳型であり、母型である。
View Article概念の発見から始まるシナジェティクス
シナジェティクスにおけるモデル言語の発見(=概念の発見)には四つの過程が含まれる。 1,計画的偶然によるモデリングが転写する新たな概念の発見 2.新たな概念が自動生成するモデル言語とそのモデル言語から生成されるモデリングとの相補性の発見 3.モデル言語を内包するモデリングに変換するためのすべての構造とパターンの探究 4.固有の構造とパターンのみが誘導する同時代的デザインサイエンス戦略
View Article生産性
デザインサイエンスの最適な使用方法が そのシナジェティクス原理からも明確に定義された時、 生産性の経済性とその自律性は確保されることが認識できるまでに 実践することがクリティカル・パスそのものである。 クリティカル・パスによる生産性は信頼できる。
View Article死ぬべきもの
ジオデシックスおよびテンセグリティはまず、 権力構造が認知した空間構造の破綻と亀裂を入れる方法であるならば、 そうやって地震や住宅ローンによって 死ぬべきものと生存すべきものとを分けることもできる。
View Article超国家的私企業
一般市民に優先的に帰属すべき非共産主義経済圏における原子力の所有権は、 政府が1/3世紀をかけて展開した巧みな法律操作により、超国家的私企業に譲渡されてしまった。 自由企業カルテルの基本的戦略は、 「人類には、企業の原子力開発計画に代わる現実的な選択肢は存在しない」という確信に基づく。 ——-『クリティカル・パス』(白揚社 バックミンスター・フラー著、梶川泰司訳)より引用...
View Article革命という概念はそれほど革命的ではない
革命という概念はそれほど革命的ではない。 〈革命revolution〉=re(逆らって)+volvere(回転する) だけならば、部分から推測可能な範囲の <回転による劇的な角度変化>にすぎないだろう。 発明や人為的なエンジニアリングによるアーティファクトの革命とは、 社会的な現状を支える政治経済の強い流れに逆らう行為ではなく、 社会的な現状とは別に実在する〈現実の泉〉に到達する行為である。
View Article危険な哲学
本当に現実化(realization)する過程にはしばしば、 現金化(realization)の前提条件が課せられるのは、 その行為を唯一理解(realization)可能な 革命(revolution)と思い込んでいるからである。 そして、それこそが、人類がつくり出した もっとも危険で平凡な哲学である。
View Article磁力線
シナジェティクス思考とは、 非論理的で野性的モデリングにできるだけ接近することによって、 それが非物質化という形で結実するプリセッショナルな磁場に停泊することによって、 反哲学を作動させる一つの磁力線なのだ。
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