非構造
掃除機は自分自身を掃除できない。 洗濯機も自分を洗濯できない。 国民を監視できるが 権力もまた自分自身を監視できない。 その非構造のなかに 原子力が閉じ込められたのだ。 権力の外部化は 権力から生まれるが つねに生命の統合作用とは無縁だ。 つまり、太陽の黒点数に関与できない テクノロジーの段階にある。
View Article概念の監獄
街頭や道路において 警察の厳戒な監視カメラが設置され、 日々の生活に対する絶えざる矯正力によって のろまな群れが形成される。 太陽黒点がゼロになった宇宙的現実へと転換されないまま、 シナジェティクスを学習しても 概念の監獄から脱出できる保証はない。
View Article抑圧の起源
人間に対する抑圧の起源には 政治的抑圧以外はそれほど注目されていないが 重い屋根と頑強で太い大黒柱からなる 物質的に過剰な住居の構造による 長い歴史的な抑圧がある。 あらゆる権力の起源は 重厚な存在を目指している。
View Article思考とモデリング
残されたモデリングに 思考した以上の情報が内在している現象を 経験したことがあるならば、 思考とモデリンググの相補性は 批判であると同時に存在論であるような 思考の方法の本質的な在り方なのである。 しかし、この方法によって、 つまり、ある種の<意図的>な戦略に沿って 自然のシナジェティクス原理を発見するまでには 10年の歳月がかかるだろう。 もし、それ以外の方法と試練で到達できたなら...
View Article軽い存在
圧縮力に耐えるか、 張力を選ぶるかではない。 真の構造においては 圧縮力は張力によって、圧縮力になっているのだ。 張力は 取るに足らない<軽い存在>以上に まだ構造化されていない。
View Article未知へのシナジェティクスへ
表象がシナジェティクスモデル言語に完全には帰属させられてはいない。 つまり、多様性が予め結合した状態で主観に与えられてはいないことこそが、 宇宙の階層構造の諸表象との相互作用をつねに可能にする。 シナジェティクスモデルからの表象が どのように触発されるかによっては規定されず、 表象を合成することにおいて自らのモデル言語を規定して行く回路がある。 バックミンスター・フラーが...
View Article通底システム
自然の深層において通底し、 私の存在以前にあって、 時間と空間の中でわれわれの存在を支えている階層構造を シナジェティクスは 峻烈な視覚化可能なモデリング行為とモデル群の発見によって 自然の階層構造の存在を暗示してきた。 意味というものは、 ある種の表層的な段階での人為的な記号作用の結果にすぎない。 例えば、 正多面体(プラトンの正多面体=Platonic...
View Article概念
思考方法は本来、自由である。 しかし、人間の思考のほとんどは、概念の牢獄につながれている。 繋がれていることすら、気づかないほどに。 シナジェティクスは、概念の牢獄からの脱獄方法に深く関与する。
View Article宇宙と自己
シナジェティクスは 知の探究と実践とを、 宇宙と自己という相互作用から モデル言語を築くとした試みである。 そして、シナジェティクスモデルには 新たな機能が再現されている。
View Article動機付け(Know Why)
シナジーの概念とその現象の科学的再現において ついに学校は教育しない場所になった。 この考えは、こどもを学校で淘汰し、 学校は彼らの直観を打ち砕き、 種々の試験制度によって心理的に物理的に押し潰し、 社会が容認しない動機付け(Know Why)を淘汰すると 当時私が怯えていた見えない矯正装置を説明できるだろう。 分断して統治するシステムは 専門分化とその憧れを加速する。
View Article1.5億キロ彼方
自律的モバイルシェルターによって バイオスフィアの生きた現実と出会える自由への選択肢がある。 これは、地球から1.5億キロ彼方で輝く太陽からの光を使った 光合成から絶縁した人類の課題である。
View Article仕事と職業
人類は、発明し、実行し、新しい仕事を考案し、 それらに挑戦することで加速度的な変容を確実に遂げてきたならば、 大多数の人々は、何故、つねに判断し、評価し、 人が羨むほどにすでに決まった職業ばかりを 探しているのだろうか。 仕事と職業が分離できないほど 発明し、実行し、新しい仕事を考案するための 場所と時間を奪われているにちがいない。 そして、生活費を稼ぐためにただ生きているだけである。...
View Article自律的生産性
現在の構造システムが形成する生活空間の構造的形態的課題は、 国家及びその許認可諸制度からの人間の解放ではなく、 国家とそれに結び付けられた個個人をその空間化の型から解放することだ。 数世紀間、人類に押し付けられてきた生活空間の型を拒否するための エネルギーと食料の自律的生産性によって はじめて形成される主体性の新たな形式を促進していくことにちがいない。...
View Article動く<小さなバイオスフィア>
この20年間(1996年の直径11mの展開型モバイル・テンセグリティシステムの プロトタイプの実現から2016年まで)を通じて、 私のテンセグリティの目標は何であったのか。 それはその構造を発明し解析することでも、その解析の基礎を築くことでもなかった。 まして、アウトドアの歴史を拡張することでもなかった。 私の目的は、人間の生存可能な生活空間において...
View Articleテンセグリティによるテクノロジー批判とは何か
テンセグリティ構造によるテクノロジー批判の歴史的な視点が存在する。 1. バックミンスター・フラーによる1949年のテンセグリティ原理を拒否・回避・制限し 固体的構造の定義に立ち返るという記号テクノロジーを支える建築概念の批判 2. 普遍的な自然の構造に対するシナジェティクスモデルと形態モデルとの相違による批判 3. <記号のテクノロジー>による権威が真理であることを真理として受け入れない場合の...
View Article非弁証法的な言語モデル
ギリシア的幾何学思考の黎明さは、 大理石という固体性に基づいた体系化されたソリッドモデリングの歴史である。 シナジェティクスのモデリングとは、思考の黎明さを回復するのではなく 非弁証法的な言語モデルの飛躍を伴う現実化への可能性に近づけるためだ。 頂点部における2面角(dehedral angle)の解放から生まれる 動的な軸角(axial angele)と不変的な中心角(central...
View Article最初の他者
シナジェティクスのモデル言語は ある前例のないモデルに包含されるのではなく、 他の何かへの関係がモデルに偶発的に変換されることから始まり、 その後のモデルエンジニアリングによって ついに、モデル言語はモデルなしに他者に伝達可能になる。 <正12面体は5つの正4面体に対称的に折りたむことができる> という言語だけで、残りのすべての可能性が 瞬時に露わになったのである。...
View Articleシナジェティクスによる分析と統合
シナジェティクスは、発見による統合だけではない。 シナジェティクスによる分析は 自分を外から見る一つの操作主義的な領域を含んでいる。 それは、自己の外で、宇宙と自己との境界を拡張する方法なのだ。 言語に近接していると同時に言語の現在性とは異なるものとして、 言語の現在性を包囲しながら言語から離脱し拡張ていく構造とパターンを その外部において示すような言語の縁である。...
View Articleデザインサイエンスの革命性
デザインサイエンスが自ら革命的方法論を提唱し実践するすべての過程において クライアントに依存しなかったデザインサイエンスの革命性は ほとんど知られていない。 デザインサイエンスの革命性は 投資家の存在と発言を排除できるほど 既製品と既成のテクノロジーの新たな相互関係の発見から実践できることにある。 しかし、最晩年のバックミンスター・フラーの<フライズアイズ>における 量産型のモジュール革命性は...
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