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Channel: 犬のしっぽブログ  Yasushi Kajikawa
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二極的思考

善と悪のイデオロギー闘争に引きずられる二極的思考は、 無秩序を組織するためのエントロピー思考である。 その思考方法は、生命現象ともっとも効果的に対立できるからだ。 私は、「成長する正20面体」(サイエンティク・アメリカン日本版 1990年9月号)の シナジェティクス論文で、5回対称性に潜む多中心的で非周期的だが 統合的な秩序の階層構造を発見し証明した。 Growing Icosahedra...

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貧困と欠乏

貧困と欠乏に、相互関係があるように 富裕と過剰にも、上記の相互関係が 反対称的に機能する。 失業率を廃絶する資本主義は存在しない。 不労所得が十分にあって働く意志または その必要がない自発的失業人口が増加すると同時に 技術革新によって賃金抑制装置としての相対的過剰人口も増加するからだ。 貧困と欠乏、そして富裕と過剰の相互作用は、自然には存在しない。...

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続)貧困と欠乏

つまり、バイオスフィアには、エネルギーの欠乏や過剰は存在しないのである。 欠乏と過剰の経済学が存在するだけである。 あるいは、奪うか奪われるかというゲームを合法化した矯正装置にすぎない。 1968年まで、ノーベル賞から経済学が排除されていた理由である。 ノーベル経済学賞は、グランチのスウェーデン国立銀行が設立した賞であり、 ノーベル財団はノーベル経済学賞を認知して来なかった。

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哺乳瓶(baby bottle)

哺乳瓶という授乳する道具の発明は、労働形態の変化と人口爆発を加速した。 哺乳瓶の発明は、蒸気機関に始まる19世紀の産業革命と同時期であり、 世界同時多発的に生まれた。 哺乳瓶は、素材技術の革命から生まれたのではなく、 女性の工場労働力の確保の必要から生まれたのである。 その発明は人間を含む哺乳類の子に対して使用できるほど汎用性があるが 当時の哺乳瓶の開発主体は、つねに男性だった可能性がある。

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二重の客体化

1 科学技術は、客体化のための手段とそのプロセスから形成されるが、 服従矯正の手段としても機能する。 冷蔵庫は、第1次世界大戦では、海上での兵站線に不可欠な軍事技術であったが、 第2次世界大戦後に普及した家電となった。 そして、第3次世界大戦(中東戦争)では、 スマートデバイスでのゲームアプリが 兵士の殺戮の恐怖感から逃避する心理アプリとなった。...

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分散型テクノロジー

テロによって国家は、 世界的規模での情報収集、管理、拘束の必要に迫られたのではなく 軍用の分散型の通信システムが民間の投資によって 世界的規模のインターネットに成長したから エネルギーと水資源、そして食料に対する世界権力の独占欲が加速し、 より短時間に、より少ないエネルギーで、個人を管理し拘束する 地球規模の分散型テクノロジーが一般化したのである。...

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予知ゲーム

経済システムのデフォルトが予測できるのは 経済システムが非科学的な人為的予知ゲームだからである。 最新の地震学では、地震予知は不可能と見なしている。 しかし、3.11以後も地震の予知が継続しているのは 狡賢い科学者たちが、高額な研究補助金を獲得するための 疑似科学的な予知ゲームだからだ。

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続)二重の客体化

二重の客体化は、支配のための優れた思考方法なのである。 しかし、決定的に統合化のための思考方法ではないだろう。 シナジェティクスは、 統合化のための思考方法を非同時的なモデリングで探究する。

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人工物から遊離した機能

電力グリッドや上下水道システム(=人工物)から遊離した 個人用のモバイル・シェルターには、 謂わば哺乳瓶の授乳機能のようなエネルギーを受容する機能だけではなく バイオ装置による水の再生機能が与えられている。 モバイル・シェルターは、バイオスフィアへ帰還するための 超人工物(trimtab)である。

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主体なき主観

政治が普遍的なものに背いても だれも弾劾できない仕組みには だれも背かない場合、 主体は社会にも個人にも形成されていない。 主体が、もう一方の存在と相互作用する関係をもつ存在であるなら、 さらに、その主体が社会を構成する基本単位であるなら。 主観と客観(subject and object)の相互作用は もっとも矯正されやすいが故に、 主体なき主観が、政治的かつ経済的な現実を捏造する。...

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信憑性に関する閾値

ある感覚や刺激の相違を感知する境界の概念が心理学にあるように、 真実を伝える人々の信憑性に関する<閾値>(=最小限値)によって、 政治システムは、個人の主観と客観に委ねられる思考の仕組みを もっとも怖れている。 政治システムに委譲する都合良い社会的な<閾値>が、 恐怖感によって操作可能な限界が暴かれるからではなく、 権力構造が普遍的なものに背く時代の中で...

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構造の恣意性

実践的デザインサイエンスは、 テロ対策の背景にある自由と人権に制限を加える政治的な観念、 さらに、人間の生活に関する普遍的必然という観念に対立する。 シナジェティクスにおける構造の分析とは、構造が持っている恣意性を明らかにし、 実践的シナジェティクスは、 普遍的な構造とパターンにおいて自由な空間をいかに享受することができるかという デザインサイエンスの領域を共有するだろう。...

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方法と構造

生存一般を限定している諸概念から、 生存方法を解放するために構造を破壊するのは哲学である。 しかし、諸概念が消し去っている生存の可能性に立ち戻らせるために 構造を生成し解放するのは、シナジェティクスである。

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シダと風

梅雨がやって来る前に 森で小さな焚火をして、コーヒーを沸かしていたら 宮島の弥山周辺の巨石群に生えている 美しい垂直な岩草原を想いだした。 五月の一つ葉シダが群生して、海からの風を写し取っていた。 幻の宮島シダを幾度も探していた10代の頃の その巨石群の頂上での瞑想は、絶えず<緑の風>に満たされていた。 あの巨石群に、ふたたびコスモグラフィーに連れ出す 垂直な<緑の風>が吹いている。...

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昼となく夜となく

昼は、カッコウが鳴き 夜は、フクロウが鳴く頃、 植物は、一斉に発芽し、爆発的に成長を始める。 昼となく夜となく、 重なったまま大地を覆う落葉から 緑の風が生まれてくる。

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自発的無関心

自国のサバイバルには不可欠な エネルギー源と食料資源を確保できなければ、 産業が衰退して、経済が衰弱し、 人口が減少するように教育されている。 しかし、それらが消滅する前に、 エネルギー源と食料資源によって 被曝しなければならない段階は 教育されていない。 日本の義務教育課程で実施されている給食に使用される 食材の産地とそれらの日々の被曝測定値は、ほとんど公開されていない。...

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正常化された方法

正常化された学習方法にはじまり、 正常化された経済や生活技術に関わるすべての専門家は、 バランスの取れた人間像に基づいて人間を教育し管理している。 正常化された学習方法で認識する人々が シナジェティクスの認識過程の秩序化に嫌悪感を抱くのは シナジェティクスが、 群れの中でバランスの取れた個性化された人間像を作り出す 知と権力による浸透力を、 最初のシナジェティクス・モデリングから...

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発芽テクノロジー

人類は、太陽光と空気、水、そして温度で 植物の発芽を制御する遺伝子をデザインしたわけではない。 その機能を複製し実現するコスト計算はまだ不可能な段階にいる。 火星計画には、バイオスフィアの既成の<土壌と種子>が移住する方法が採用される。 もっとも安全で経済的、かつ軽量だからである。

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続)発芽テクノロジー

自然発生的な糧に依存する経済活動から、 大地に働きかける予測的な計画へと移行するに従って、 収穫に対する祈りから、豊饒な喜びへと変化し、 さらに、工業が農業から離脱して形成された都市では ついに祈りと喜びのすべてが消滅した段階に至り、 生存するのに必要な仕事と富を持てない人々が死んでいく格差社会では 死の脅威のもとで労働することが暗黙に了解される。...

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より働かない自由

より効果的なテクノロジーを目指している AI,EV、自動運転、カーシェアリングが、 より働かない自由を拡大するテクノロジーではない。 それらは、19世紀的な住宅コストと、水と食料の放射性汚染問題を解決していない。 失業率と求人倍率を調整する権力テクノロジーと 調和するテクノロジーへと矯正され続けている。 より働かない自由は、テクノロジーの副産物ではなく 人類の目的の一つである。

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